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再会を果たす前くらい。
苗子ちゃんはずっと千葉君をおぼえてる。
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「苗子、何にする?」

「うーん、紅茶かな」

ミンミンとアスファルトの照り返しがキツイ。
乾いた体が水を求めて自販機にコインを入れる。
サンプルを撫でていた猫っけのある眼がピタリと止まった。
光るボタンに指が触れて、ガコンと冷たく何かが落ちた。

「何それ。紅茶にするんじゃなかったの?」

「あ、何となくこっちかなって」

その右手には『仮面サイダー』。
ただ何となく、選んでしまっただけのこと。
ただ何となく、力が湧いてきそうな気がしただけのこと。

「さてっと、お昼からも頑張るぞー!」

「この暑い中よくそんなことが言えるわねぇ」

へへっと冷えた缶を頬にあてて、
照れたように彼女は笑った。
2011/08/27(土) 20:17 小説
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